株主の皆様へ

このうちの51%、88億円が営業権等の減損です。アイドス及びタイトーの買収時に計上した営業権は、その時点での市場環境を前提としております。これら企業の潜在価値は依然として高いと思われるものの、今後の大きな産業変革を見た時、将来の予想されるビジネス・モデルを基礎に保守的に再評価すべきだと判断しました。 また、26%、44億円はコンテンツ中止損等の損失です。有力タイトルへの絞り込みの過程で計上しました。コンテンツ制作勘定そのものは160億円から199億円に増えておりますが、グローバル展開を意識して構成を大きく変えており、現時点で4割以上が日本以外の開発拠点で計上されております(図1)。 さらに税金20億円を加えると、ギャップの約9割になります。 いきなり赤字転落ということで随分とご心配をおかけしましたが、実状は以上のとおりです。なお、総資産額の減額は、営業権と、償還直前の社債と返済資金との両建て分が大部分で、特別損失項目のほとんどは資金流出を伴わない評価に関するものであることから、手元の現預金は減じておりません(図2)。 財務上の手当ては重要であるものの、これはあくまでも過去の清算です。より重要なのは、事業そのもの、なかんずく人材の活性化であることは言うまでもありません。組織再編、指揮命令系統の見直しを行っただけでなく、従来、組織ヒエラルキーに従った意思伝達手段を採っていましたがこれを改善し、グループのビジョン、さらには実務執行上の工夫についても、経営からグループ全社員に直接的に語りかけるようにしました。また、社員間での忌憚のない意見交換を促す趣旨で、各種勉強会、情報交換会も合わせて開始しました。グループの文化そのものを変革していくことが最も重要であり、成功への近道だと考えております。

■図1: コンテンツ制作勘定の地域別内訳

コンテンツ制作勘定の地域別内訳

■図2: 総資産額の比較

総資産額の比較

新しい息吹

グループの文化を根本から変えるのは簡単なことではありませんが、既に先行して良い結果を出しているチームもあります。2011年6月のE3において、各タイトルが、品質において極めて高い評価をいただきました(図3)。当社グループにとってブランド価値向上は最重要課題であるため、これは非常に心強い事例となりました。 また、新規ジャンルでも芽は育ち始めています。 2010年8月にローンチしたブラウザゲーム「戦国IXA」は、アイテム課金モデルを採用しておりますが、既に収益の柱に育ちつつあります。さらに、ソーシャルゲームについてもいくつかの成功例が出ております。これら新規ジャンルに手ごたえが出たことから、さらなる開発強化に取り組んでおります。

■図3: 米見本市 E3(2011年6月開催)にて今後発売のタイトルが高評価を獲得(2011年6月30日現在)

ゲーム産業発展史

ここで、我々の基本戦略をご理解いただくために、これまでを振り返りながら、今後のゲーム産業の展望を述べます。 当社グループは、この時代認識に基づいて戦略を立案し、実行しております。

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