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各事業の概況

さて、2015年3月期においては、特に国内のスマートデバイス向けコンテンツにおいて大きな成果を達成することができました。「スクールガールストライカーズ」や「FINAL FANTASY Record Keeper」、「乖離性ミリオンアーサー」といったヒット作に恵まれて全体のパイプラインも厚みを増し、収益の大きな柱に成長してきました。国内モバイルマーケットにおいては、デバイスの進化により、より一層ゲーム性豊かな作品が求められるようになってきており、いかに差別化して、これまでにないゲーム体験をお届けするかが重要になってきております。2016年3月期に入りましても、6月にサービスを開始した「MOBIUS FINAL FANTASY」や「ドラゴンクエスト どこでもモンスターパレード」が好調な滑り出しを見せております。特に「MOBIUS FINAL FANTASY」は、従来のスマートフォンゲームのクオリティを大きく凌駕し、他社製品との差別化を狙った戦略製品です。それが非常に好評を博していることは、今後の事業展開に大きな意味を持ちます。つまり、このような状況を現出することが、私どもがまさに意図するところであり、他社を圧倒するコンテンツクオリティ、コンテンツ供給により、さらなる成長を目指してゆきたいと考えております。 MMOでは、「FINAL FANTASY XIV」、「ドラゴンクエストX オンライン」が安定的に収益を生み出せる態勢になり、収益の下支えとなりました。「ドラゴンクエストX オンライン」においては、「冒険者のおでかけ超便利ツール」の提供、スマートデバイスやニンテンドー3DSを使ったクラウドでの配信など、新しいサービス・試みにも取り組んできました。「FINAL FANTASY XIV」は、2014年8月に中国でのサービスを開始し、また2015年9月には韓国でのサービスも開始するなど、そのサービス地域の拡大を進めております。さらに両タイトルとも、2016年3月期は拡張ディスクを発売することで既存プレイヤーの維持、新規プレイヤーの獲得に努めており、当社の大きな収益バックボーンとなるべく、開発、サービスを続けております。 HD(ハイ・デフィニション)ゲームの新作は、2015年2月に「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城」、3月に「FINAL FANTASY零式HD」を投入しました。「ドラゴンクエストヒーローズ」は、「ドラゴンクエスト」シリーズ初の本格アクションRPGとしてシリーズの新しい魅力を引き出すことに成功しました。また「FINAL FANTASY零式HD」は、過去にプレイステーション・ポータブル(以下、PSP)で発売した「FINAL FANTASY零式」のHD版であり、PSP版が日本国内のみの発売であったことから欧米のユーザーからの要望が高かったものです。「FINAL FANTASY XV」の体験版も同梱し、国内外あわせて100万本を超えるヒットになりました。一方、こうした新作に加えて、カタログタイトル(既発タイトル)のフルゲームダウンロード販売も伸びてきており、従来よりも製品のライフサイクルが長くなってきております。こうした傾向は、豊かなタイトル資産を誇る私どもスクウェア・エニックス・グループに有利に働くものと期待しております。 2016年3月期は、欧米スタジオの大型タイトルを下期に相次いでリリースする計画です。PlayStation 4やXbox Oneも発売から2年が経過し、本格的な普及期に入ってきております。欧米各パブリッシャーも新規タイトルを次々と投入する構えを見せております。当社の2016年3月期のラインナップは、それらに十分比肩しうる強力な布陣であると自負しております。マーケットの盛り上がりとともに、競争もより激しさを増してきておりますが、年末商戦に向けて全力であたってまいります。 アミューズメント事業に関しては、店舗運営におきましては、消費税増税の影響もあり、厳しい事業環境が続いております。しかし、効率的な店舗運営に努めた結果、2015年3月期は、36億円の営業利益となりました。また、機器開発・販売においては、大きな新作の投入はなかったものの、「LORD of VERMILIONⅢ」や「ガンスリンガー ストラトス2」などの既存タイトルが好調で売上に貢献いたしました。アミューズメント事業は、事業環境自体は厳しいものの、バーチャルな体験に対比されるリアルの体験を提供する場としてこれからのコンテンツビジネスにおいてユニークなポジションを占めると考えております。スマートデバイス等を活用した新しいライブ感あふれるコンテンツを提供することで、新しい時代のアミューズメント事業を展開したいと考えております。 出版事業は、アニメ化作品のヒットに恵まれ、好調な成績を収めることができました。特にオンラインプラットフォームである「ガンガンONLINE」からのアニメ化作品が大きく伸びたことは、今後オンライン化をより一層推し進めるうえで非常に重要な成果であったと考えております。また、一方で電子書籍の伸びも著しく、デジタル化の流れは大きなトレンドになってきていると考えております。 ライツ・プロパティ等事業は、当社オリジナルコンテンツからはじまり、他社コンテンツも積極的に取扱い、安定した事業となっております。高品質のマーチャンダイジング商品はお客様からの評価も高く、また最近ではコレクターズボックスといったファン向けの特別企画が好評を博しております。これらマーチャンダイジング製品は当社のコンテンツをより豊かにする重要なピースであり、これからも引き続き力を入れてゆきたいと考えております。

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