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2015.01.01
スクウェア・エニックス・ホールディングス

年頭所感

株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
代表取締役社長 松田 洋祐

 

謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

 

当社グループにおいては、2014年は、構造改革を推し進めた「変革」の年となりました。

近年、エンタテインメント・コンテンツを取り巻く環境は、めまぐるしく変化しています。コンテンツを提供するデバイスの多様化や、スマートフォンの急速な普及、ネットワーク環境の進化にともない、コンテンツの販売形態はパッケージからネットワークを介したダウンロードやクラウド技術を使ったストリーミング配信へと移行しつつあります。また、従来の有料コンテンツ販売に加えて、F2Pに代表される新しい課金モデルが急速に普及しています。

 

当社グループでは、このような環境変化を好機と捉え、コンテンツ開発における事業構造の見直しを様々な面から強力に推し進めてまいりました。

 

第一に、ゲームコンテンツの拡充です。当社グループでは、代表的なIPを使った大規模高品質ゲームである「ブロックバスターゲーム」と、スマートデバイス向けゲームやオンラインゲーム、アーケードゲームなどの「LIVEゲーム」を主軸にゲームコンテンツ開発を進めることとしています。「ブロックバスターゲーム」については、引き続き注力していく分野であることには変わりはありませんが、さらに展開地域とクラウド技術を活用するなどで販売チャネルの拡大を図りました。

また、「LIVEゲーム」分野でのパイプライン拡充に積極的に取り組みました。この分野では、他者との対戦・協力、e-sportsによるゲーム観戦、ゲームプレイ動画配信によるユーザーコミュニティの活性化など、お客様に新しい遊び・体験をご提供することができると考えています。

 

第二に、ビジネスモデルの多様化を進めております。ダウンロードやストリーミング配信など新しいチャネルでの販売、F2Pに代表される多様化した課金モデルへの対応に取り組んでまいりました。また、出版物をスマートデバイスで読むことが日常となった今、電子書籍展開にも積極的に対応しています。

これらの取り組みの結果、「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」や「スクールガールストライカーズ」などのスマートフォン向けゲームを大ヒットさせることができました。

 

第三に、アジアを中心とした海外事業の推進です。昨年8月に多人数同時参加型オンライン

ゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の中国における運営開始をはじめとして、多様な現地パートナーとの事業提携を通じて、当社コンテンツをアジアを中心に強力に展開してまいりました。これまで事業展開できていなかった新興市場への足掛かりができた年でもありました。

 

第四に、アミューズメント事業においても、アーケードゲームを展開するアミューズメント施設運営において、さまざまな運営効率化を進めた結果、消費税増税の逆風の中、収益を確保し、一層の発展に向けた地盤を固めることができました。

 

2015年は、昨年の改革の成果が形を取って現れてくる年となります。

 

「ブロックバスターゲーム」や「LIVEゲーム」においては、強力なラインナップを世界中のお客様にお披露目・ご提供する予定です。また、ダウンロードやクラウドによるストリーミング配信などの販売チャネルの一層の拡大を図り、お客様にとって最適な形で当社コンテンツをお届けできるようにいたします。さらに、アジアのみならず、中東、南米、ロシアなど、成長著しい新興市場での事業開発を進めてまいります。

 

当社グループは、本年も構造改革の手を緩めることなく、戦略的挑戦を加速させます。当社グループの強みであるクリエイターの個性を最大限に発揮して、「ビックリ箱」のように驚きやワクワク感をお客様にご提供してまいります。めまぐるしく変わる環境に適応しつつ、「おもしろさ」を追求した高品質のエンタテインメントをお客様に提供し続けてまいる所存です。

 

本年も皆様の一層のご指導、ご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

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