2011年11月25日 中央大学 講演概要
「ゲーム産業の業態変化」

(スライド続き)*

それとこれ面白いんですけどね、コンピュータゲームはアミューズメント業界から始まって、家庭用ゲームになって、更にweb系に遷移していく。なぜこうなっているかというとゲームが非常に複雑なアプリケーションソフトだからなんです。ですから処理能力を要求するんですね、端末側というかハード側に。コンピュータゲームの黎明期は、例えばスペースインベーダーを動かそうと思うと、スペースインベーダー専用の基盤を焼き付けて、専用の入力装置を付けて、専用の筐体にぶち込んで、何十万円かかかったんですね。そうなるととてもじゃないけど個人では買えない。インベーダーやるだけのために何十万も払う人って普通いないので成り立たないわけですよ。したがってゲームセンターが機械を買い取って、お客様から100円入れてもらって回収するという、ゲームセンターのビジネスモデルになったんです。機械が高すぎて。たかだか8ビットでしたけどね。その後、任天堂さんがファミコンを始めて、1万円、2万円という値段は高くはあるけれども一般家庭が持てるようになったんですね。当時のゲームですら、その時点のパソコンじゃとてもじゃないけど動かないくらいの高い処理能力を要求したので、ゲームだけが動く専用機を普及させたんです。 それ以降、ゲーム専用機もどんどんレベルがあがっていく過程で、同じように他の端末も進化していきました。パソコン自体のレベルもものすごく高くなりました。そういったことで他の端末でもゲームができるようになったんです。決定的になったのは2000年くらいからです。2000年というのはちょうどプレイステーション2が出たくらい。プレイステーション2というのはプレイステーション2プラスDVDプレイヤーでしたよね。それから2000年〜2002年に携帯電話でiモードですね。かなりのアプリが走るようになりました。そうすると任天堂さんがファミコンを始めたときと違って、ゲーム機といえどもゲームを遊ぶだけの機械ではなくなったんです。プラス何かができる機械。また、一方ではゲームをするつもりじゃなくて買った機械(PC、携帯電話)でもゲームが遊べるようになったんですね。ゲームというアプリケーションを動かすためだけにかかる投資って相対的にどんどん減っていったわけです。歴史的に見るとお客様のゲームを遊ぶための環境投資が減れば減るほど裾野が広がって、マーケットが大きくなるという構図なんです。また、裾野が広がるに従ってビジネスモデルも変わり、業界転換が起こるという構図なんです。過去30年〜40年ずっとそうなんです。ここでひとつ注意しておきます。だいぶんwebゲームが出てきて、これから本格的な業態転換が起きるんですけど、あくまで主役がどうなるかっていう話であってそれまでの各市場も地層のようにずっと残るんです。 マスメディアの方達は、すぐアミューズメントは死にましたとか、家庭用ゲームはなくなってwebゲーム全盛期ですとかいうんですけど事実ではありません。別に過去がいいってわけじゃないんですけど地層は残るんですよね。それぞれの地層が残った状態で、市場全体を牽引するドライバーとなる企業が変わってくるという話なんです。

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