2011年11月25日 中央大学 講演概要
「ゲーム産業の業態変化」

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スライド14をご覧ください。任天堂、ソニーの次にAppleやDeNAとかZyngaはまだ出てこない、残念ながら。残念ながらまだ過渡期なんです。ゲームコンソールを中心とした家庭用ゲームのビジネスモデル、垂直統合型モデルは崩壊しつつあります。崩壊しつつありますが、その次がどうなるかというのはまだ明らかではない。いくつかの先駆者達が出てます。戦乱期なんですね、今。垂直統合から水平(統合)モデルへの転換と「層」の分化と書いてます。水平「統合」には恐らくならないと思うんですね。統合をカッコ書きにしているのはそういう意味です。ただ垂直統合ではない。ある層についてばーんと1本通る、昔のウィンテルみたいな、あのようにはならないでしょう。そこが難しいところです。且つ水平の層の厚さ。どんどん細分化されてるんです。例えば直近出ているだけでもそう見えますね。プラットフォームとしてのゲーム。世の中でゲームプラットフォームと言われておりますが実はそうではなくて、「怪盗ロワイヤル」「釣り」「ファームビル」なんですよ。あまりにもそのユーザーが増えたんで、そのユーザーに対して他のゲームを売った、大昔からのクロスセリングというだけです。ゲームプラットフォームではなくゲームなんです。よく見ると1個のゲームなんです。そこに他のものも置いてある。まだ持続的に成長できるビジネスモデルになってないんですよ、実は。数もFacebook、Zyngaがユーザー数で3億人とか言われてますよね。DeNA、GREEで大体3千万人くらい。そんなサイズです。また、日本だとあんまりないんですれども欧米だとPCは相当力を持ってます。PCゲームのジャンルとして圧倒的に強いのはValveという会社。「Half-Life」というFPSを作っている会社なんですけども、ここパブリッシャーじゃなかったんです、元々。ゲームを開発するけど誰かに売ってもらってる会社だったんです。つまりリアルな店舗での販売は未経験の会社なんですよ。にも関わらずパソコンゲーム通販及びダウンロード販売だと今ダントツトップなんです。会員数がですね世界で3~4千万人いるんですよ。ゲーマーのコミュニティを売り物にして販売チャネルを成立させているんですよね。こういう層も出てきてる。それからまた、作る側でも「層」と言えるものが出てきている。ゲームエンジン。2000年代、特に後半以降、ゲームコンソールが高度になってきました。更にマルチプラットフォームと言われてますけど、XboxでもPS3でも開発するというのが標準になった。イチイチ解析していたらプログラマーの能力が追いつかないんですね。だから作る環境が必要になったんです。ここで席巻したのがこれ。80社~100社のデベロッパーが使ってます。うちも使ってますけど。イメージで言うと、例えばグラフィックスを作るフォトショップみたいな感じ。それからもう1つ。更にインフラの方の層。クラウド。ストレジがクラウドというだけじゃなくて、処理自体をクラウド側で行うという試みがいくつか始まっております。OnLiveって会社がもうすぐIPOするなんて大変注目を浴びております。こんな具合にいくつも出てるんです。いくつも出てくるんだけれども、どういう層に細分化されて安定するか最終着地がまだ見えてない。

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