2011年11月25日 中央大学 講演概要
「ゲーム産業の業態変化」

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それからスライド15をご覧ください。ビジネスモデルが決定的に変わるんですね。価格革命が起きています。これは革命としかいいようがない。ネットワーク、デジタルだからこそできること。値段をお客様が決めるという話なんです。アイテム課金、これ韓国で90年代末期くらいから始まって、2000年代前半くらいから中国も席巻し、更に日本、アメリカにも浸透していったのが2000年代中盤。今や世界中でやってますね。ソーシャルゲームって大抵アイテム課金です。アイテム課金は今、子供からお金を取るのはマズイと批判されてますが、問題をわい小化しない方がいい。本質的なポイントは、アイテム課金というのは、効用を要素に分解していくら払うかをお客様が決めるってことなんです。昔は一物一価だったんです。でも一物に対してどのような価値を見るかによって価格が変わる。一物一価ではなくなるという話なんです。価格の設計をお客様に委ねるというのはものすごいことです。最初は社会的な批判もでるでしょう。もちろんまずいことはいっぱいあります。だけれどもこれかなり本質的な話ですからゲーム以外のあらゆるビジネスにも伝搬していくと思います。これはでかい。ただ、ほとんどが理解されていない。よく言われるのは、ゲームっていうのは今どき何千円も払いませんと。100円しか払わないんです。あるいはタダで遊ぶんですと言われる。これはポイントがズレている。タダで遊ぶ人も1万円払う人もいる。お客様が選択できる、結果マーケットが広がりますよというのが本質的なんです。価格破壊で値段がドンドン安くなるということではないんです。これがすごく重要なところ。概念的にいうと(この図でいうと)X軸が期待、Y軸が価格だとすると、今まで、パッケージソフトの価格は1本だったんですね、6800円ですとか、1本だったわけです。そうするとこの濃い面積だけの人しか捕えられなかったんですよ。もちろん売上高という事で言えば、X軸の各期待に何人くらいずついるかというZ軸があり、Y軸とZ軸のかけ算で出さなきゃいけないんだけど、別にその条件を捨象したとしてもインプリケーションは変わらないのでこれで話します。これ以下の期待しか持ってない人はこの値段払ってくれないから買ってくれないんです。これ以上の期待を持っている人はこんなにお金を払いたいんだけど値段が決まっているからこれ以上払ってくれないんです。これだけしか取れなかった。お客様が価格を自由に決められますというと全部取れるんです。これだけしか期待してない人だったらこれだけお金払ってくれる。もう楽しくて仕方ないみたいな人はこれだけ払ってくれる。全部取れる。マーケットは実は拡大するんです。全員ハッピーなんです。ぴったりだから。自分が払いたい分だけ払う。これ革命的なことです。

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