2011年11月25日 中央大学 講演概要
「ゲーム産業の業態変化」

(スライド続き)*

その観点で見れば、なぜ今できていないかが分かります。カネはグローバルスタンダードになってしまった。リスク回避策が行きすぎ肝心なところに間接金融が提供されない。法人税が高く最終損益は諸外国比較で低く見られ、また政治混乱で株式市場も混乱。日本に上場している事が不利に働いている。また、ガバナンス不況と言われるくらい面倒になり、取締役、あるいは執行部が雁字搦めになり、経営が委縮した。ヒトについても、あるい意味で、望まれない過保護になり、会社間はもとより、社内の流動性も失われた。システムを壊すなら、徹底的に壊すべきです。そうすれば自律的に新しいシステムが出来上がったと思いますが、ヴィジョンがないままに部分部分に中途半端にチャチャをいれた状態なので、最悪です。特にヒトについては酷い。会社からも社会からも流動性を奪ってしまった。残念ながら、この負債を負ってグローバルに戦わなければならないというのが実態です。汚い言葉使いをしましたが、これくらい極端に言わなければ響かないんです。残念ながら。

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IV.スクウェア・エニックス・グループの戦略

少し今日は時間配分を間違えましたね、もうあまり残りがありません。端折っていきます。 先ほど、イノベーションは化学反応であると申し上げました。おおまかな成果物のイメージを持ち、必要な材料、要素を投入し、適切な環境を設定して反応を待つ。これがイノベーションの管理だと考えています。ビジョンを持ち、化学反応を起こすための素材が何であるかを特定し、試行錯誤をスピーディに行うための社内環境を作る。これが経営だと思っています。無論、日々のオペレーションは粛々とこなしますが、変革期の経営はそれだけでは立ち行かないんですね。過渡期は難しい。行くべき方向も分かる、タイミングも大体わかります。でも最終形は分からない。正確に言うといくつもパターンがあって決まらない。ゴールがあって逆算で予定を立てるという訳にいかないんです。かといって当てずっぽうという訳にもいかない。

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