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2023年3月期の業績評価

2023年3月期は、2021年5月に発表した「中期業績目標および事業戦略」の2年目にあたる年でしたが、売上高3,432億円、営業利益443億円、経常利益547億円、親会社株主に帰属する当期純利益492億円となりました。 以下、セグメント別にご説明申し上げます。

デジタルエンタテインメント事業

2023年3月期は、売上高2,455億円、営業利益412億円でした。 HD(High-Definition:ハイディフィニション)ゲームにおいては、「オクトパストラベラーII」をはじめとした既存IPの新作に加え、「FORSPOKEN」に代表される新規IPも含めた複数の新作タイトルを発売しましたが、「OUTRIDERS」「NieR Replicant ver.1.22474487139...」などを発売した前年の売上規模には及ばず減収となりました。 「FORSPOKEN」の制作を担った株式会社Luminous Productionsは、本タイトルの開発プロセスで得た経験・知見を当社グループ全体の開発力向上に活かすべく、2023年5月に株式会社スクウェア・エニックスに合流することとしました。これは、現在推進している内製開発体制強化施策の一環でもあり、開発が進行しているプロジェクト等に新たな息吹を吹き込んでくれることを期待しています。 また、英国を拠点とする海外スタジオにて発掘し、当社グループからパブリッシュした「Power Wash Simulator」も大変好評を博しております。本タイトルは、シンプルなゲーム性でこれまで当社がリーチしきれなかった数多くのお客様にも楽しんでいただいており、当社タイトルポートフォリオの中でも独自のポジショニング・存在感を発揮しています。今後も、定期的にダウンロードコンテンツなどを提供することで、さらなる収益拡大を図ってまいります。

MMO(Massively Multiplayer Online:多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム)に関しましては、2023年3月期は主力である「ファイナルファンタジーXIV」「ドラゴンクエストX」がともに拡張パッケージの端境期であったこと等により減収とはなりましたが、様々な運営施策によるリテンション施策が奏功し堅調に推移しています。

スマートデバイス・PCブラウザ等に関しましては、長期運営に伴う既存タイトル群の収益減少幅を補いうる新規タイトル創出を目指したものの、期待した成果には届かず減収となりました。主戦場である日本国内のスマートデバイス市場が成熟化し、新規タイトルのヒットが生まれづらくなっている環境下ではあるものの、「ドラゴンクエストウォーク」をはじめとした主力タイトル群を堅実に運営しつつ、安定した運営収益を獲得できる新規タイトル創出に取り組むことで、事業としての成長を目指してまいります。

アミューズメント事業

アミューズメント事業においては、売上高563億円、営業利益52億円の増収増益となりました。新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行等により、リアルビジネス全体が復調する中、店舗運営は既存店売上が前年を大幅に上回りました。今後、海外からの渡航制限緩和等でインバウンド需要が拡大することも期待され、堅調に推移すると捉えています。 また、アミューズメント施設の運営を行っている当社グループの株式会社タイトーは2023年に創立70周年を記念して様々な施策を展開しております。

出版事業

出版事業においては、売上高291億円、営業利益116億円と増収減益でした。「鋼の錬金術師」の作者・荒川弘による新作タイトル「黄泉のツガイ」に代表される新規作品創出等の取り組みにより増収となったものの、前期比で減益となりました。先述した新規作品創出への取り組みに加え、実写化作品が話題を呼んだ「わたしの幸せな結婚」や「ばらかもん」など、既存人気作品の売り伸ばしも実現しました。

ライツ・プロパティ等事業

ライツ・プロパティ等事業に関しては、売上高156億円、営業利益37億円でした。人気IPのキャラクターグッズ販売が好調であったことで増収となったものの、商品構成が変化したこと等から、減益となりました。


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