株主の皆様へ

今後の方針

当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しております。PlayStation 4やXbox Oneは欧米を中心に大きく販売数を伸ばしてきておりますが、一方でスマートデバイスの進化、普及も著しく、デジタルコンテンツを楽しめる機会やその方法は大きく進化してきております。またIoT(Internet of Things:モノのインターネット)といわれるように、私たちの身の回りのものがすべてインターネットにつながり、それによる新しい体験がもたらされようとしています。こういった環境の変化は不断のものであり、それを前提として、私どもが目指すところは、ただ一つ、変わらぬ高品質のコンテンツを世界中の皆様に最良の状態でお届けすることです。そのために最新のコンテンツ、技術の研究、新たなビジネスモデルの開発、新たな販路・地域の開拓をより強力に進めてまいります。そして当社グループが保有するコンテンツ群、IP群をより強固により豊かにするために、次の施策を重点的に実施してまいります。

1. 既存IPの再活性化

当社の保有する強力なIPを今の時代にふさわしい形で再活性化を行ってまいります。たとえば、家庭用ゲーム機で培ったIPを今の最新のゲーム機で再現するとともに、スマートデバイスへ積極的に展開してまいります。さらに、VR(バーチャルリアリティ)等の新しいプラットフォームへの対応も検討してゆきます。古くからのファンの皆様には最新の技術で蘇る新鮮な体験を楽しんでいただき、また新しいお客様には全く新規のIPとして新たな体験を楽しんでいただきたいと思います。一つのIPを一つのプラットフォームに最適化するのみならず、今の時代に合わせて多面的に展開することで、新しい体験をお届けできると考えます。

2. 新規IPの育成

コンテンツ会社にとっては、いかに継続的に新しいIPを生み出してゆくかは事業の要です。そして、コンテンツをどう育ててゆくかが重要です。芽生えたコンテンツをいかに大きなフランチャイズに育ててゆくのか、そういった環境作り、しくみ作りが重要です。新しいコンテンツの種をまき、それを継続的に育てる、そういった取り組みをいろいろな形で強化してゆきます。当社においては家庭用ゲーム、スマートデバイス向けゲーム、アーケード、PCから漫画等と様々なコンテンツプラットフォームを有しております。それらすべてから新しいIPが生まれる可能性があります。それが競合他社にはない当社の強みであると考えています。2016年3月期は、これらのIP育成プラットフォームから新しい芽がでて、将来に向けて育ててゆくことに積極的に取り組んでまいります。

3. 他社とのパートナーシップ

既に述べている通り、現代は変化の時代です。デバイスもビジネスモデルも競争者もすべてが不断に変化します。今日の前提が明日の前提とならない時代です。そのように不断に変化する時代において、常にユニークであり続け、かつそのような環境変化に適応してゆくには、すべてを自前でそろえるのみならず、他者(社)とのパートナーシップを柔軟に構成することが有用であると考えます。自社にないところを柔軟に補い、事業を拡大することが、この不透明な時代によりマッチすると考えます。プロダクトレベルのコラボレーションや協業から、より広範な事業提携等、あらゆる可能性を排除しないで検討・実施してゆきます。それにより、収益機会をタイムリーにとらえて次の成長につなげてゆきたいと考えます。

4. 地域展開

この図の赤で示した地域が、私どもスクウェア・エニックス・グループがまだ進出できていない地域です。世界中がネットでつながり、ボーダレスになる一方、コンテンツの嗜好は本質的に地域性や個性の強いものであると考えます。またこれら地域が経済成長するにつれてコンテンツの需要は高まり、単なる輸入にとどまらない、地域に根差したコンテンツが求められるようになるものと考えます。そういった意味で、これらの地域は、コンテンツ産業における将来の大きな消費市場となる可能性を秘めており、今そこに一定の地歩を築いておくことが重要です。2016年3月期は、これら地域への既存コンテンツの輸出のみならず、現地における開発投資についても前向きに検討・実施してゆきたいと考えます。また、アジア地域は引き続き経済成長著しく、私どもにとっても重要な市場ですが、その規模や技術水準等は既に成長市場のそれではなく、先進市場のものです。特に、中国はモバイルシフトが著しく、モバイルゲームの開発技術等は既に世界最先端レベルのものがあります。このような観点から、中国企業との協業、パートナーシップは非常に魅力的であり、中国市場のみならず日本を含めたグローバル市場で戦ってゆくうえで重要な選択肢の一つとして取り組んでゆきたいと考えています。

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