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2014年3月期 株主の皆様へ

2014年3月期のアニュアルレポートより転載しております。

平素よりスクウェア・エニックスグループの経営にご理解とご支援をいただき、誠にありがとうございます。昨年6月に代表取締役社長に就任し1年が経過いたしました。この間の歩みにつきましてご報告申し上げるとともに、今後の事業運営方針についてご説明申し上げます。

2014年3月期の連結業績は、売上高1,550億円、営業利益105億円、純利益65億円となりました。2013年3月期の厳しい結果を受けて全グループ一丸となり業績回復に努めた結果この数字を成し遂げることができました。これもひとえに皆様のご支援の賜物であり、改めてここに御礼申し上げます。

当社の中核事業であるデジタルエンタテインメント事業は、後述の通り、事業改革を進めているところであります。2014年3月期は、欧米のスタジオを中心に開発方針や組織体制の見直しを強力に推し進めるとともに、既存のラインアップによる収益改善にも取り組んでまいりました。家庭用ゲーム機向けタイトルでは、「ファイナルファンタジーX/X-2 HDリマスター」、「Thief」(欧米のみ)、「トゥームレイダー ディフィニティブエディション」等の販売が当初の計画よりも好調でした。

スマートデバイス、PCブラウザ等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、ブラウザゲーム「戦国IXA(イクサ)」が引き続き収益貢献する一方、スマートフォン向けゲーム「拡散性ミリオンアーサー」が、PlayStation Vita版の発売や、韓国・台湾・中国本土でヒットを記録する等、プラットフォームと地域の拡大を実現しております。また、2014年1月に国内でサービスを開始した「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」が好調なスタートを切りました。

MMOでは、昨年8月に運営を開始した「ファイナルファンタジーXIV」、2012年8月に運営を開始した「ドラゴンクエストX」、運営が13年目に入った「ファイナルファンタジーXI」の3タイトルで100万人近い課金ユーザを維持しており、安定的な収益基盤を確立いたしました。

アミューズメント事業は、店舗運営の効率化に注力してきた結果、アミューズメント施設運営は、対前期比既存店売上高が堅調に推移しています。また、アミューズメント機器の開発販売でも、「ロード オブ ヴァーミリオンIII」、「グルーヴコースター(アーケード版)」、「ガンスリンガー ストラトス2」等の新規機種の投入が進み、好調な結果となりました。このように、アミューズメント事業は、安定的に収益が出せるようになっており、今後もその勢いを維持したいと考えております。

次に、出版事業の2014年3月期業績は、いくつかの人気漫画タイトルの連載終了があり、前期と比較して若干の減収となりました。2015年3月期は、次なる飛躍に向けて、タイトルを仕込む時期となっており、その仕込みが結実するのは、2015年3月期後半以降になると考えております。

一方、ライツ・プロパティ等事業は安定的に売上・利益を出しております。売上の規模は小さいですが、一次著作を含めたIP のグランドデザインの強化という観点から、重要な事業と位置づけておりますので、今後とも安定的な利益創出を維持したいと考えております。


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