IR情報

＜質問1＞
ゲーム会社の最大の資産は人材のはずですが、一昨年度に800人のリストラを行なったと聞きます。このことを経営者としてどう考えていますか。

＜回答1＞
800人というのは、全てのグループ会社における退職者の総数であります。つまり、社員は入社・退職が随時ありますので、純減ということではありませんし、様々な職種を含む退職社員の合計ですから、ゲーム・クリエイターが800人減員したということではありません。
人材の問題については、社内における人材育成がやや手薄であったと反省しております。今後、当社グループを挙げて、社内研修やグループ内における人材交流も含めた人材の活性化に資する施策に取り組んでまいります。

＜質問2＞
先ほどの事業報告の中で、第31期において約88億円の減損損失を計上し、その中身が買収した子会社ののれんの償却との説明を受けました。実際、連結貸借対照表の資産の部からのれんの科目がなくなっています。これは、のれんについて、全て償却したという理解でよいですか。

＜回答2＞
ご理解の通りです。買収後の事業環境の急激な変化に鑑み、評価の前提となるビジネスモデルを変更した結果、将来のキャッシュフローをより慎重に見直し、のれんの減損損失を計上しました。今期以降、のれんの償却費の計上はなくなります。

＜質問3＞
現在、会社業績も株価も合併来の最低水準となっていますが、役員はどのように「痛み」を株主と共有するのでしょうか。具体的には、取締役報酬決定の考え方と収益改善施策について聞かせてください。

＜回答3＞
取締役は、①現在の事業からの収益、及び②将来の新規事業開拓という、場合によっては相反する二つに責任を負っており、その達成度に応じて報酬水準を設定しています。第31期については、②の布石は達成できたと考えておりますが、①が不十分だったため、業績が悪化したものと厳粛に受け止めています。取締役選任議案のご承認を頂ければ、新任取締役の報酬について、報酬委員会にてこの考え方に基づいて検討を行なう所存です。
なお、常勤取締役については、任期中ではありましたが、既に今年4月以降、報酬の数十パーセント削減を実施しております。

＜質問4＞
「ファイナルファンタジーXIV」がユーザテストで指摘された問題点が改善されないまま、サービス開始に踏み切り、その結果、現在に至るまで課金ができていない経緯を教えてください。また、課金開始時期はいつ頃になるのでしょうか。

＜回答4＞
オンラインゲームの成功のためには、ゲームのアイデア、それを実現する技術、そして大規模プロジェクト組織の運営力などが必要となります。これらのうち、組織運営力に問題がありました。さらに、問題点を第三者的にチェックする機能も弱かったと思います。これらの問題に対応した体制を整備したうえで、現在、運営を続けながら、ゲーム内容の改修を行なっています。かなり改善されてきているので、今後、課金できる条件を見極めてまいります。

＜質問5＞
過去のヒット作の再発売やリメイクを積極的に行なう予定はないのでしょうか。また、ゲーム開発期間の短縮のために、どのような手を打っているのでしょうか。

＜回答5＞
現在、家庭用ゲーム機にと留まらず、PCやスマートフォンなど、様々な端末でゲームを楽しんで頂けるようになっています。そのような環境変化を前提に、いかに過去作を活性化するかも重要なテーマのひとつになっており、様々な施策を試みています。また、ゲームを比較的短期にリリースするため、エンジンを活用して開発工程を効率化する とともに、ビジネスモデル上の工夫も行なってまいります。
ここまで、決議事項に直接関係ないご質問が続いていますので、そのようなご質問は、株主総会終了後に開催する「IRカンファレンス」で承ることとし、ここからは決議事項に関係するご質問を承りたいと存じます。

＜質問6＞
監査役会の監査報告書を読むと、「会計監査人から報告をうけ、必要に応じて説明を受けた」などの記載がありますが、具体的にはどのような形で報告・説明を受けていたのでしょうか。

＜回答6＞（小林常勤監査役より回答）
監査役会としては、年4回、会計監査人である新日本有限責任監査法人からの報告会を設け、年間の監査計画、四半期毎の会計監査結果、同法人内の審査体制などについて、詳細な報告を受けるとともに、質疑を行なっております。

＜質問7＞
今回、株主総会の会場がホテルオークラに変更になったのは何故か。本社の近くの新宿でやるべきではないか。また、ホテルオークラを会場にしたことによって、運営費用が余計にかかるのではないか。さらに、総会議場内にホテルオークラの従業員が入っているが、総会議場には株主しか入れないはずだ。何のためにいるのか。

＜回答7＞
株主総会の会場は、当初、本社所在地の近傍に予約しておりましたが、3月11日の大震災の後、6月に計画停電が実施されることが想定されたため、当時、計画停電の実施対象に含まれないとされていた港区に会場を変更したものです。ホテルオークラの会場費用は、昨年の会場費用と同等です。ホテル従業員は、議場運営のため、議長の許可を得て入場しておりますので、ご了解ください。