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2017(平成29)年11月8日開催 第2四半期決算説明会概要

2017(平成29)年11月8日開催 第2四半期決算説明会概要

株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
2018年3月期第2四半期決算説明会質疑応答

日  時:2017年11月8日(水)17時30分~18時30分
回答者:代表取締役社長 松田洋祐


【質疑応答内容】

Q.  「ドラゴンクエスト XI」の発売にもかかわらず、コンテンツ制作勘定の残高が前年度末よりも増加している理由は。

A.  海外・国内スタジオ双方で大型タイトルの開発が進捗している。各タイトルの発売時期については、今年度末からE3にかけて順次発表していく。

Q. 当期末にコンテンツ資産の減損処理を行ったのか。

A.  スマートデバイスタイトルを中心に評価減を行った。ゲームの評価が低く収益への貢献期待が厳しいものについては評価減の必要があった。

Q. 来年度は海外の大型タイトルの発売があるということだが、発売初年度は開発費の償却負担が大きいので、本格的な収益貢献は再来年度以降と考えた方がよいのか。

A.  償却負担はあるものの、発売年度中に十分な利益を確保できるだけのクオリティになっていると考えている。ただし、欧米市場の競争環境は厳しくなっているので、タイトルの競合状況による不確定要因は残る。

Q. 中期経営計画で設定した目標営業利益の達成目途について教えてほしい。

A. 大型タイトルのパイプラインは構築できたので、そのポテンシャルを最大限に引き出すための販売・運営方法については検討をしている。まず、営業利益400億円を確実に達成していきたい。

Q. PCゲームソフトのデジタル販売プラットフォーム「Steam」の評価を教えてほしい。

A. 「Steam」は、ユーザーは多いがタイトル数も多いため当社のタイトルが埋没してしまう。従って、当社プロモーションサイトから「Steam」への動線をつなぐことが重要と考えている。

Q. デジタル販売の強化により、ゲームソフトの開発方針に変化があるか。

A. 発売後のアップデートや追加サービス等について、ゲーム本体の開発と並行して企画・開発を進めている。

Q. 9月に発表した「レフトアライブ」の開発費やタイトルの位置づけは。

A. AAA級のブランドを目指すが、多額の開発投資を見込んでいるわけではない。ゲームの内容は硬派な歯応えのあるもとなるため、その点をユーザーにアピールしたい。

Q. 海外タイトルを中心にゲームソフトの開発期間を3年程度にするという目標の進捗状況は。

A. 今後発表するゲームソフトの発売時期で開発期間の長さは判断していただけると思う。初期段階の設計を周到に行うようになっているので、手戻りのリスクは低減している。来年度以降に発売する新規タイトルについては、計画通り進捗していると考えている。

Q. スマートデバイスの開発について、今後、内製・外注の割合に変化はあるか。

A. 内製・外注の割合を意図的に変えることは考えていない。開発管理の観点からは、内製・外注に大きな差はない。むしろ、開発リソース不足への対応が重要と考えている。

Q. 今後、開発リソースを重点配分するのはどこか。

A. プラットフォーム毎の特性を考慮して開発リソースの配分を考えている。特に、「Nintendo Switch」は、過去の資産やノウハウが生かしやすいため、新規IPの創造や旧作のリブート等を積極的に行いたい。

Q. HDゲーム事業のデジタル比率は中長期的にどの程度になると考えているか。

A. 欧米市場のデジタル比率は5割程度になっている。ゲーム市場の傾向としては、デジタル販売への移行が進んでいるため7~8割程度になると考えている。

Q. スマートデバイスの現状と今後の考え方について教えてほしい。

A. 同じ失敗を繰り返さないという体制は整備した。品質問題が改善されると、あとはどれだけ面白いコンテンツが作れるか、という勝負になってくるので、今後の課題は、ヒット率の向上になる。

Q. 直近では「ドラゴンクエストライバルズ」が好調に推移しているが、今後のスマートデバイスの収益の状況と見通しについて教えてほしい。

A.  「ドラゴンクエストライバルズ」の出足がよいとは言え、今年度内リリース予定の未発表タイトルの中には、見直しが必要なものもあるため、業績の見通しには不透明感がある。新規タイトルの立ち上がりの趨勢を見ながら判断したいと考えている。

Q. 「Nintendo Switch」に対する評価と開発に対する取り組みについて教えてほしい。

A.  「Nintendo Switch」は、急速に普及が進んでおり、このようなプラットフォームが登場することを好感する。当社の得意とする中堅クラスのタイトルに適したプラットフォームなので、積極的に開発を進めていく。

Q. 今後の開発リソースの確保をどのように行っていくのか。

A.  新卒・中途を問わず有能な人材の採用を積極的に進めていきたいと考えているが、重要なのは、クリエイターにとって、会社、ブランド、タイトルなどが魅力的かどうかだ。一連の30周年イベントや「スクウェア・エニックス・カフェ」などもブランド価値向上の一環として取り組んでいる。

Q. ゲームの競争環境が厳しくなった背景は。

A.  ユーザーのゲームクオリティによる選別が非常に厳しくなっている。また、新しい体験を提供することも重要であり、その一環として、モバイルARに積極的に取り組みたいと考えている。

Q. AIに対する技術の取り組みの方針は。

A.   これまでも、ゲーム内にAIを活用してきているが、今後、開発工程の自動化・AI化など様々な応用分野の研究を行っている。


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